消化器・術後

大腸がんの看護 ― 実習で書くものと、その順番

成人看護学(急性期)の実習で、いちばん多く受け持つ疾患です。手術の前後で看るところが大きく変わるので、「今この人は術後何日目で、何が起きうる時期なのか」を押さえられるかが分かれ目になります。

書いている人:みい先生(現役看護師)
看護学生のときに学年1位・首席卒業。自分が実習で書いた記録をもとにまとめています。

大腸がんの実習で、つまずきやすい3つ

術後の日数と、起きうることが結びつかない

術後1日目と5日目では、警戒することが違います。早い時期は出血・循環・呼吸、そのあとは腸の動きと縫合不全、後半は離床と食事です。時期で観察項目を並べ替えられると、記録が一気に見やすくなります。

ドレーンやチューブの数に圧倒される

「何が入っているか」ではなく「それぞれ何を見るために入っているか」で整理すると覚えられます。排液の量・色・性状は毎日書くところなので、事前に表の形を作っておくと実習が楽になります。

人工肛門があると、何を書けばいいか固まる

ストーマは身体の変化と、その人がそれをどう受けとめているかの両方を書きます。皮膚の状態や装具の交換といった技術面だけで終わると、記録が浅くなりやすいところです。

実習で書くもの別・押さえる観点

事前学習で調べておくこと

術式を正確に確認するところからです。S状結腸切除、低位前方切除、回盲部切除、人工肛門造設の有無で、術後の経過も看護も変わります。切除した場所によって便の性状が変わることまで書いてあると、退院指導の内容が自然に決まります。術後合併症は名前を並べるだけでなく、いつごろ起きやすいかを日数で書いておくと、そのまま観察計画になります。

関連図でつなぐところ

手術という一点から、複数の線が同時に伸びるのが術後の関連図です。創部・痛み・離床の遅れ・腸蠕動の回復・食事再開・排便の変化。痛みがあると動けない、動けないと腸が動かない、腸が動かないと食べられない、という順につながっていきます。ここが描けると看護問題の優先順位も決まります。

アセスメント(ゴードン・ヘンダーソン)

ゴードンなら「3 排泄」「2 栄養と代謝」「4 活動と運動」、そして人工肛門があるときは「7 自己知覚・自己概念」に必ず情報が出ます。ボディイメージの変化は、患者さんが言った言葉をそのまま拾っておくと、あとで書くときに困りません。

看護計画(OP・TP・EP)

OPはバイタル、創部の状態、疼痛の程度と部位、ドレーンの排液、腸蠕動音と排ガス、食事摂取量、離床の状況。TPは疼痛のコントロールと早期離床の援助、創部とストーマ周囲の皮膚を守るケア。EPは退院後の食事のとりかたと、ストーマがある場合は装具交換の手技です。学校の書式が指定されているときはそちらに合わせてくださいね。

よく挙がる看護問題の例

そのまま使うためのものではありません。優先順位も表現も、受け持ちの方に合わせて変わります。

  • #1 術後出血・循環動態変動の恐れ
  • #2 創部痛による離床の遅れ
  • #3 縫合不全の恐れ
  • #4 腸蠕動の低下によるイレウスの恐れ
  • #5 肺合併症(無気肺・肺炎)の恐れ
  • #6 ストーマ造設によるボディイメージの変容

会員サイトにある大腸がんの資料(205件)

みい先生が学生時代に実際に書いたものです。中身は会員サイトで見られます。

  • 事前学習 3
  • 関連図 58
  • 看護過程・アセスメント 5
  • 看護計画 58
  • 実習記録 36
  • 看護要約 32
  • パンフレット・患者指導 3

入っている資料の例

  • 上行結腸早期癌 右半結腸切除術 要約あり|今日の計画
  • 上行結腸早期癌 右半結腸切除術 要約あり|看護計画
  • 上行結腸早期癌 右半結腸切除術 要約あり|実践記録
  • 大腸がんOP後腸閉塞予防(退院指導)
  • 認知症 大腸がん患者 ヘンダーソン
  • S状結腸癌 要約あり|アセスメント
  • S状結腸癌 要約あり|実習に臨んで
  • 看護計画と実践記録1(大腸癌)

よくある質問

術式によって記録の書きかたは変わりますか?

変わります。切除した場所で便の性状が変わるので、退院指導の内容が変わります。低位前方切除では排便の回数や我慢しにくさが問題になりやすく、人工肛門があれば装具とスキンケアが加わります。事前学習で術式を正確に確認しておくのがいちばんの近道です。

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そのまま提出に使えますか?

使えません。実例は「何を、どの順番で考えて書くか」を学ぶためのものです。あなたの受け持ち患者さんの記録は、あなたにしか書けません。

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このページは学習の参考用です。学校と実習先の方針を必ず優先してください。
資料はすべて学習用で、実習記録としての転記・提出はできません。