消化器・術後

胃がんの看護 ― 実習で書くものと、その順番

急性期の実習で受け持つことが多い疾患です。胃を切ることで食べかたそのものが変わるので、術後の合併症の観察と、退院後の食生活の指導が両方入ってきます。

書いている人:みい先生(現役看護師)
看護学生のときに学年1位・首席卒業。自分が実習で書いた記録をもとにまとめています。

胃がんの実習で、つまずきやすい3つ

術式による違いを押さえずに書きはじめる

胃全摘か幽門側切除かで、術後に起きることも指導の中身も変わります。どこをどれだけ切って、どうつなぎ直したのか。事前学習でここを正確に書いておくと、あとがぐっと楽になります。

食事が始まってからの観察が薄くなる

術後の山場は手術直後だけではありません。食事が再開してから、一度に食べられる量、食後の症状、体重の変化。ここを毎日見ていると、退院指導が具体的になります。

「がん」であることへの気持ちに触れられない

身体のことだけを書いて終わると、記録が浅くなります。今後の治療への不安や、仕事や家族のこと。患者さんが話してくれたことを残しておくと、心理面の看護問題が書けます。

実習で書くもの別・押さえる観点

事前学習で調べておくこと

術式と再建方法、それによって起こりうる術後の症状を対応づけて書いておきます。手術直後の合併症(出血、縫合不全、感染など)はいつごろ起きやすいかを日数で。食事再開後の症状(早期と後期のダンピング症状、逆流、下痢など)は、どんな食べかたをすると起きやすいかまで書いておくと、そのまま指導の材料になります。長期的には貧血や骨の問題も出ることを押さえておきます。

関連図でつなぐところ

手術から、創部と痛みの線、腸の動きと食事再開の線、栄養と体重の線が伸びます。痛くて動けない、動かないと腸が動かない、食べられない、体重が減る、体力が戻らない。この流れが描けると優先順位が決まります。そこに、がんという病気を抱えたことによる不安の線を1本足します。

アセスメント(ゴードン・ヘンダーソン)

ゴードンなら「2 栄養と代謝」が中心になります。次に「3 排泄」「4 活動と運動」、そして「10 コーピングとストレス耐性」「7 自己知覚・自己概念」に、病気の受けとめが入ります。食事に関する情報は、術前にどう食べていた人なのかまで拾っておくと、退院指導が現実的になります。

看護計画(OP・TP・EP)

OPはバイタル、創部、疼痛、ドレーンの排液、腸蠕動音と排ガス、食事の摂取量と食後の症状、体重の推移、離床の状況。TPは疼痛のコントロールと早期離床、食事再開後の食べかたの調整。EPは、少量ずつ回数を分けて食べること、ゆっくり噛むこと、食後の姿勢など、退院後に本人が続けられる形で伝えることです。ご家族が食事を用意する場合は、ご家族にも同じ内容を伝えます。

よく挙がる看護問題の例

そのまま使うためのものではありません。優先順位も表現も、受け持ちの方に合わせて変わります。

  • #1 術後出血・循環動態変動の恐れ
  • #2 創部痛による離床の遅れ
  • #3 縫合不全の恐れ
  • #4 胃切除に伴う栄養摂取量の不足
  • #5 ダンピング症候群出現の恐れ
  • #6 疾患・予後に対する不安

会員サイトにある胃がんの資料(76件)

みい先生が学生時代に実際に書いたものです。中身は会員サイトで見られます。

  • 事前学習 4
  • 関連図 3
  • 看護過程・アセスメント 9
  • 看護計画 32
  • 実習記録 10
  • 看護要約 7

入っている資料の例

  • 食道癌 胃癌 下部食道胃全摘胆摘術(ルーワイ法)要約あり|今日の計画
  • 食道癌 胃癌 下部食道胃全摘胆摘術(ルーワイ法)要約あり|実践記録
  • 食道癌 胃癌 下部食道胃全摘胆摘術(ルーワイ法)要約あり|看護計画
  • 胃癌 幽門側胃切除術施行(ビルロートI法)|アセスメント
  • 外科実習 進行性胃がん 幽門側胃切除術|実習に臨んで
  • 外科実習 進行性胃がん 幽門側胃切除術|実習のまとめ
  • 胃癌 胃全摘・脾摘出術(ルーワイ法)|実習に臨んで
  • 胃癌 胆石症 幽門側胃切除術(B-I)|問題リスト

よくある質問

胃全摘と幽門側切除で、看護計画は変わりますか?

変わります。全摘のほうが一度に食べられる量が少なくなり、長期的な貧血の問題も出やすくなります。事前学習の段階で術式を確認しておくと、退院指導の中身がぶれません。

術後の実習記録の実物が見たいです

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ダンピング症状の観察は何を書けばいいですか?

食後どのくらいで、どんな症状が出たか、そのとき何をどれだけ食べていたか。この3つがそろっていると、次の食事の調整につながる記録になります。

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このページは学習の参考用です。学校と実習先の方針を必ず優先してください。
資料はすべて学習用で、実習記録としての転記・提出はできません。